ため息についての一考察
鬱にはため息が関係しているそうだ。「ため息」とは一体何んだろうか。
鬱とため息
◆「鬱」の研究者が「ため息」を1日千回✖️百日続けると「鬱」になるという仮説を立て、自ら実験をして、見事に「鬱」を発症したという報告があるそうだ。「そんな馬鹿な」と思った。
◆まず、「ため息」は、いつからそんなに「ハードルが低くなったのか」と思った。私の中での「ため息」は、強さや健気さ秘めた人のふと魅せる「シビれる仕草」の一つなのだ。
◆「ため息」が魅せる「シビれる仕草」とはこんな感じだ。お得意の昭和歌謡から探してみた。
無縁坂にみるさだまさしの「ため息」
◆例えば、昭和50年の「無縁坂」。さだまさしさんである。
◆テレビドラマ「ひまわりの詩」の主題歌。この歌の「僕」は三浦友和さんで母親役は池内淳子さんだ。
無縁坂 作詞・作曲 さだまさし
母がまだ若い頃
僕の手を引いて
この坂をのぼるたび
いつもため息をついた
ため息つけば それで済む
後ろだけは見ちゃだめと
笑ってた白い手は とてもやわらかだった
運がいいとか 悪いとか
人はどきどき口にするけど
そういうことって確かにあると
あなたを見てて そう思う
忍ぶ不忍(しのばず)無縁坂
かみしめるような
ささやかな僕の母の人生
◆その場所のその時でだけの「ため息」だ。そこには後ろを振り返らない母の強さがある。着物姿の艶やかな池内淳子さんの一瞬の「ちいさな」ため息だ。そして、「後ろを振り向いてはダメだ」という「僕」へのメッセージだ。令和の今でも「母がまだ若い頃」がリフレインする。 さだまさし 無縁坂 動画
「涙」にみる松山千春のため息
◆もう一つ、松山千春さんの初期の頃の歌に「ため息ついたら楽になるさ」という歌詞があったはずだと検索してみた。曲名は知らなかったがヒットした。そうそうこの歌だ。「涙」という曲だ。
「涙」 作詞・作曲 松山千春
ため息ついたら楽になるさ
涙を流せば なお楽さ
貴方の涙の そのわけを
僕にきかせて くれないか
僕に聞かせてくれないか
そのわけ話せば気もはれる
ひとりで悩んでいちゃだめさ
貴方の涙をぬぐうのは
僕にまかせてくれないか
◆悩んでいる人に、耐えるだけではなく「ため息」をついて、「涙」を流して「その苦しみ・悲しみ」僕と分け合おうというラブソングだ。
◆ちなみに、さだまさしさんも松山千春さんも当時「ニューミュージック」と呼ばれていた。今となっては「くくり」として、私の中では昭和歌謡。懐メロだ。
ため息しは思わずもらす
◆さて、「ため息」の意味とはなんだろう。「角川類語辞典」には、「がっかり」→「がっくり」→「げっそり」→「嘆息」→「ため(溜め)息」→「長大息」→「失望」→「絶望」→「幻滅」の順にある。
「嘆息」は嘆いてため息をもらすこと。また嘆くこと。
「ため息」は思い悩んだり落胆したときに、「思わずもらす」長い息。
「長大息」は長いため息をつくこと
◆つまり、「思わずもらす」のがため息なのだ。こらえていた感情が少しだけでてしまうのだ。だから、1日千回も思わずため息などあるはずもなく、思うに、自分の仮説を検証するために3ヶ月間毎日千回の労働が「鬱」を引き起こしたとしか思えない。
◆しかも、本来ため息には深呼吸と同じ効用がある。「交感神経」を落ち着かせ、「副交感神経」を優位にさせるのだ。「鬱」などありえない。
◆ちなみに1日6時間睡眠で1000回ため息をつくには、1時間に55,6回のため息だ。1分間に1度である。思わずもらす1分に一度のため息。私には無理である。これ聞いただけで、「鬱」だけでなく別の病気にもなりそうだ
今日も深呼吸と合掌とオンニコニコで
◆深呼吸で「心のデトックス」。一度息を全て「大地に」吐き出します。次に胸を広げて鼻から息をたっぷり入れます。最後は「吐く息は細く長く」です。呼吸をコントロールし、呼吸に集中。自分の心にアプローチ。
◆「自分の根っこ」に感謝。ここに自分があること。お父様、お母様。あなたの隣にいる人とそのご縁。これから出会う新しいご縁。全てに合掌しましょう。
◆いつもニコニコ怒りません。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」は、自分もまわりも明るく・仲良く・イキイキと導くおまじない。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」。
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