「ほ、ま、へ、え」の「合槌」は「プラスの共感が伝染させ」対話を成立させる

白鳥ブログ
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今日の術(すべ)はと「合槌(あいづち)」

「合槌」は対話を成立させる強力なアイテム

 ◆「あなたの言葉や考えをしっかりと受け止めていますよ」という言葉を、姿勢や言葉で伝える行為を「あいづちを打つ」という。相手を引き出す対話のプロ「インタビュアー」の合槌が絶妙だ。相手が本当に気持ちよく話していることがわかる。これを「プラスの共感が伝染する」というそうだ。

 

「興味があることを表したいときのあいづち」

◆スピーチコンサルタント西任 暁子(にしと・あきこ)さんは「興味があることを表したいときのあいづち」を「ほぉ」「まぁ!」「へぇ」「えぇ」の「ほ、ま、へ、え」だけで伝わると紹介していた。口下手の私には目から鱗だ。「本当ですか?」「そうなんですか?」「それでどうなったのですか?」「すごい!」「それから?」「それで?」の気持ちが相手に伝えられそうだ。プラスの共感が話し相手に上手に伝染できそうだ。西任暁子動画

「相手の話に同意できないときのあいづち」もある

◆「しまった、これは」と思ったのは西任暁子さんの「相手の話に同意できないときのあいづち」である。

◆同意とか共感できない時は「あいづち」は打てないと思っていた私には衝撃だ。例えば、同意・共感できない時には、うなずけない。首を縦に振らずに、首を横にふったり、首を傾げたりする。その動作は、相手の考えを受け入れられないというメッセージなのだ。聞いているよという動作が、マイナスの共感が話し相手に伝染してしまっていたのだ。そうなると互いに「反対だ」という感情が先に立ってしまう。それでは、そのあと建設的な話にならない。

◆西任暁子さんは「そうなのですね」「興味深い考え方ですね」「新しい視点ですね」「独自の視点をお持ちなんですね」「○○さんならではですね」「そうかもしれませんね」「その考えに賛同される方は、多いでしょうね」というな「言葉のあいづち」で、まず相手の話を受け入れたことが伝えることが大切だという。自分の考えを首を横に振る動作で伝えることではないのだ。「私は反対です」と切り出すより先に、相手を受け入れたことを伝えることが「あいづち」役割なのだ。

「自分そのもの」と「自分の考え」の混同も戒め

◆そして、西任暁子さんは次のように「自分そのもの」と「自分の考え」の混同も戒めている。

考えは「自分が持つもの」であって、「自分そのもの」ではありません。でも自分の考えを否定されると、自分そのものを否定されたように受け止めがちです。考えと自分をひとつに捉えているからです。考えは、変わるものです。10年前にいいと思っていたことも、今は変化しているのではないでしょうか?

◆その通りだ。考えとは自分そのものではないのだ。もちろん相手の考えは相手そのものではないのだ。同意でも、共感でも、反対でも、対峙でもまず「あいづち」で受け入れることが大事なのだ。そもそも「あいづち」の語源は鍛冶で主導的な鍛冶職と金敷をはさんで向かい側に位置し、ハンマー (槌) を振るう助手 (向かい槌とも) を指す言葉ではないか。

 

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