輪橋山徒然話 2024—27. ドラえもんが教える「因果応報」
◆ドラえもん14に「よい子バンド」という話がある。これがなかなか面白い。
◆お話の概要は次の通りだ。
◆偉人の伝記を読んだのび太は、世のため人のためになる立派な人になろうと決心する。が、やることなすこと全て裏目に出てしまう。
◆「ならば悪い奴になってやる」とのび太…。
◆見かねたドラえもんの出した道具は
◆たとえば、こんなふうだ。
◆「よい子バンド」をしたのび太がジャイアンを蹴っ飛ばす。しかし、たまたま頭上に落下してきた鉄骨からジャイアンの身を守る「結果」になる。しずかちゃんのスカートをめくると、スカートの中に入り込んでいた蜂をたまたま追い払う「結果」が出る。
◆つまり、のび太の行為が「よいこと」になるように、「よい子バンド」が「結果」を操作するのだ。しかし、これで全てよしとなったというとそうではなかった。
◆なぜなら、のび太がジャイアンの代わりに鉄骨に当たり、しずかちゃんの代わりに蜂にさされる。つまり、「蹴っ飛ばす」「スカートをめくる」の報いを、のび太は受けることになるのだ。これはなかなか奥が深い。
◆これこそ「因果応報」。人はよい行いをすればよい報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがあるということだ。のび太は、「悪い行い」をして「報い」を受けているのだ。
◆つまり、この話はお釈迦さまの「善い行いは善い結果(幸せな運命)」を生み出し、「悪い行いは悪い結果(不幸や災難)」を引き起こす「善因善果、悪因悪果」の教えの通りなのだ。
◆だから「よい子バンド」が、のび太の悪い行為を隠そうとしても、「報い」が消えることはない。のび太は、身をもって「報い」を受けることになる。これが、「因果応報」の道理だ。
◆さて、世の中には「正直者がバカを見る」という言葉があるが、これは嘘だ。時間がかかっても、必ずすべてが「善因善果」の法則に導かれるのだ。
◆「善因善果」の法則に当てはめれば、自分が正しいと思うことはした方がよいし、続けた方がよい。その意味で、ついつい結果を求め、短い尺度で考えてしまう「タイパ・時間対効果」という用語には要注意だと思う。
今日も深呼吸と合掌とオンニコニコで
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