「危険回避の記憶」は「不安」や「恐れ」を生む。危険を回避しようと「悩むこと」が未来を拡大していく

日和山ブログ
日和山

不安や恐れの感情と人間

「みーんな悩んで大きくなった」について考える。

ソ,ソ,ソクラテスかプラトンか

「みーんな悩んで大きくなった」

ソ,ソ,ソクラテスかプラトンか

ニ,ニ,ニーチェかサルトルか

みーんな悩んで大きくなった

◆野坂昭如さんが歌っていた。昭和の頃に歌った。象が踏んでも壊れない筆入れをカラカラ鳴らし、みんな口ずさんでいた。

        野坂さんの歌

選択の時にうまれる不安は「書く」ことに転化

◆人生は選択の連続だ。AなのかBなのか。一旦選択したならば進まねばならない。

◆時には、不安に押しつぶされるような選択もあろう。

◆どんな時でも、不安には目を背けずに、対峙する道を選択しなければならない。真正面から見据えて自分は何に不安なのか、原因をはっきりさせたい。そのための手段・術(すべ)は、「書いて、書いて、書く」この向き合い方がいいようだ。頭で考えただけでは、堂々巡りしてしまいがちなこの感情を「書く」ことに転化するのだ。

◆すると、あえて曖昧にしていたことにも気が付くだろう。それに、マイナスばかりの図の中にプラスの事項も見出せるかもしれない。昨日はここまで。

不安や恐れの感情は必要か

◆「不安」とは、「対象のない恐怖」と表現されたりもするが、一般的には「大切なものが脅かされているような」、または「危険にさらされているような」恐れの感情のことをいう。

◆さて、人間にとってこの「不安や恐れの感情」は、果たして必要か、あるいは不要なものか。みなさまはどう考えるであろうか。無ければ毎日が極楽だ。

扁桃体への実験

◆やはり、人間には「不安や恐れの感情」が必要なのだ。このことについては、次の扁桃体への実験で明白だ。

扁桃体とは

◆まず、扁桃体という脳の部位は、長さでは15~20mm程度で、アーモンドのような形をしている。扁桃とはアーモンドの和名。脳の左右にある2つの神経細胞の集まりで、「不安」や「恐れ」という気持ちを司る。

◆この扁桃体の実験とは、サルの扁桃体を破壊するのだ。扁桃体を破壊されたサルは「恐れるという気持ち」がなくなる。

実験の結果

◆「恐れ」を失ったサルはどうなるだろうか。たとえば、正常なサルはヘビを恐れるが、扁桃体が壊れた猿は、ヘビに近づきヘビに噛まれる。また群れのボスサルの偏桃体を破壊すると その地位が一気に最下位に落ちる。終いには、地位のマナーを知らないために群れの中で生き延びることができなくなる。このような「恐れ」を失えば、自分自身を破滅させてしまうのだ。※ 参考 もの忘れと記憶の科学 五日市哲雄(著) 田中冨久子(監修)

実験の結果から言えること

◆東京大学院の池谷裕二博士は、扁桃体で生まれた「不安」や「恐れ」は「過去の記憶に基づいて」「未来の予測」を生み、危険を回避する働きがあるという。つまり過去の記憶があるからこそ人は未来を想像でき、それが扁桃体にして不安や恐れなどの気持ちを生み出していた。

◆また、経験は「危険回避の記憶」として残る。つまり、「不安」や「恐れ」を回避しようと「悩むこと」と「その結果」は確実に、未来を拡大していくことにつながるのだ。それが、たとえ、失敗に終わったとしても、だ。

◆「ソ,ソ,ソクラテスかプラトンも みーんな悩んで大きくなった」とはそういうことだ。

輪橋山徒然話について

◆輪橋(りんきょう)山はお寺の山号。輪橋はアーチ橋という意味。そこから思い浮かぶのは「虹」。空にかかるアーチの橋という意味だ。此の岸から彼の岸、この世からあの世にかかる虹の橋という意味の山号だ。そこから住職がつぶやいている「徒然話」

お寺から

今日も深呼吸と合掌とオンニコニコと一筆付箋写経

深呼吸で「心のデトックス」。一度息を全て「大地に」吐き出します。次に胸を広げて鼻から息をたっぷり入れます。最後は「吐く息は細く長く」です。呼吸をコントロールし、呼吸に集中。自分の心にアプローチ。

「自分の根っこ」に感謝。ここに自分があること。お父様、お母様。あなたの隣にいる人とそのご縁。これから出会う新しいご縁。全てに合掌しましょう。

◆いつもニコニコ怒りません。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」は、自分もまわりも明るく・仲良く・イキイキと導くおまじない。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」といつでも清々しく保つための術「付箋写経」の輪橋山徒然話でした。

 

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