「幸福」は一人にいくつも「与えられている」ということ教えているのが「青い鳥」の話だ。

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輪橋山徒然話  2023-12-21 青い鳥

◆誰にでも幼き日に読んでもらった絵本の思い出があると思う。今朝は「青い鳥」のお話だ。

◆主人公はチルチルとミチル。クリスマス・イブの夜、二人は、老婆の姿をした妖精ベリリュンヌに頼まれ、幸福の「青い鳥」を探しに行くことになる。思い出の国、夜の御殿、森、幸福の花園、墓地、未来の王国への大冒険の始まりだ。

◆はじめに訪れた「思い出の国」では、死んだはずのおじいちゃんとおばあちゃんが待っていた。いつまでもそこにいたいと話す二人だが、「いつでもそばにいる」とのメッセージをもらい旅立つ。

◆「時の番人」や「新しい弟」に出会う。中でも印象に残るのは「幸福の花園」だ。

◆「幸福の花園」で待っていたのは「チルチルとミチルの家の幸福たち」だ。

幸福 :「本当に何も存じないんですね。
僕はあなたの家の幸福ですよ。
ほかのものたちも、みんなあなたの家に住んでいる幸福ですよ。」

チルチル:「えっ僕のうちにも幸福がいるの」

幸福 :「みんな聞いただろう。この人の家にも幸福がいるかだってさ。
小さなおバカさん。あなたのおうちは、窓が破れるほど幸福でいっぱいじゃありませんか。僕たちは笑ったり歌ったりしているんですよ。壁が膨らみ屋根が持ち上がるほどたくさんの喜び起こしてられているんですよ。でもいくらやってもあなたは見もしなければ、聞きもしない。これからはもう少しお利口さんになってくださいよ。」

◆そして、「幸福」は自分の仲間との握手をすすめる。握手をすれば、家に帰ったら「幸福」を見つけやすくなるという。

◆彼は、初めに、自分自身を「健康である幸福」だと名乗り、続いてさまざまな幸福たちを紹介する。「清い空気の幸福」「両親を愛する幸福」「青空の幸福」「春の幸福」「夕日の幸福」「星の出す光を見る幸福」「無邪気な考えの幸福」などなどだ。そして、多くの「喜び」たちも紹介する。二人は心の眼が開ければ「幸福」つまり「青い鳥」が身近にいることを知る。しかし、それを自分だけのものにした時、「青い鳥」の色が変わってしまうことも…。

◆今、改めて読み直してみると、子どもの頃は確かにわかっていた「幸福」と「喜び」そして「感謝」への気持ちが、ずいぶんと薄れている今の自分に気が付く。「青い鳥」を見つけても、どうせ手からすり抜けてしまうのだという諦め。たぶん、それは、自分の心の眼の「汚れ」とでもいうべきものなのだろうか。

◆青い鳥が教えているのは「幸福」が一人一人にいくつも「与えられている」ということだ。それに気が付かなければ「幸福」は一つも手に入らないし、信じられないのだ。

◆さて、誰にも言ったことはないのだが(寺の子でありながら)、小学6年のときにサンタクロースを目撃している。授業中、昼休みが終わった5時間目、3階の教室の窓からぼんやり外を眺めていたら、トナカイにソリ引かせたサンタクロースが空を駆けていく様を。その時「やっぱりお寺は素通りだ」本気でそう思ったことを。

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