「気つき」があれば、「苦の原因」を手放せるが、「気つき」がなければ、「苦の原因」を手放せないとは。

Mountain climbing in pure winter conditions.ブログ
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輪橋山徒然話 2023/10/20

◆「気つき」があれば、ああそうかと「苦の原因」を手放せるが、「気つき」がなければ、「苦の原因」を手放すことはできない。

◆耳障りのいいことだけ聞かされて育てられた心が、実際に「苦」に直面した時に、それに対応できるかということ。気がついてみれば、蓄積されたストレス社会だ。その一つの解決策として、体験の重視やメディテーションという「術」がある。

◆さて、本日の「術」はメディテーション。瞑想と言われるものだ。その瞑想の中でも一般的な実践として知られているのが「ボディスキャン瞑想」といわれるものがある。

次のような手順だ。

① 開始姿勢
静かな場所を選び、床に横になるか、椅子に深く座って背筋をまっすぐにする。
できるだけリラックスした姿勢を取り、目を閉じる。

② 深呼吸
数回深く呼吸をし、息を吸い込んで、ゆっくりと吐き出す。だんだんと、現在の瞬間に集中するための準備が整っていく。

③ 注意の向け方
足の指から始め、ゆっくりと体の各部分に注意を向けていく。足、ふくらはぎ、膝、太もも、お尻、腰、背中、胸、手、腕、肩、首、そして頭まで、一つ一つの部分に意識を向けていく。

④ 感覚の観察
それぞれの部位に意識を向けるとき、その部位の感覚や状態をただ観察する。温かさ、冷たさ、緊張、リラクゼーション、ピリピリ感、重さなど、何も評価せずにそのままの感覚を受け入れることが大切だ。

⑤ 緊張の解放
緊張や不快感を感じる部分があれば、そこに意識を向けながら、深く呼吸をし、緊張を解放することを意識する。

⑥ 終了
最終的に全身の感覚をまとめて感じ取り、ゆっくりと深呼吸をして、目を開ける。
※ 時間を設定してなさるとよいです。はじめは10分とか。

◆ボディスキャンとは「現在の瞬間への集中」する術だ。体内への意識を向けることで、現在の瞬間に集中することができる。やってみるとわかるのだが、血液の流れも意識できるような集中力とともに、心地よい時間が過ぎていく。感覚を受け入れて、手放していくその繰り返しだ。

◆私たちは8割以上の情報を「視覚」から得ているという。つまりほとんど「外」からの情報だ。その外からの情報を遮断して、それを「内」に向けることが「内観」なのだが、この状態は、自らの「心」と「身体」を導いてやらないと手に入らない。経験したことのない人にとっては、ひょっとしたら「未知」の領域になるかもしれないが、目を閉じて、自らの「心」と「身体」の不思議さ、おもしろさを味わってみてはどうか。

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