「知らぬが仏」は、知らないことを良しとし、「言わぬが花」は「言わない」ことを良しとする

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輪橋山徒然話 2023/10/28  「言わぬが花、知らぬが仏1」

◆「知らぬが仏」は、知らないことを良しとし、「言わぬが花」は「言わない」ことを良しとする「言わぬが花、知らぬが仏」という諺がある。今日と明日はこの諺とテレパシーについて。

◆さて、全国的に、熊が出没しているという。この辺りでも、道路を横切ったなどと不穏な話も聞く。今年の熊の餌になる「どんぐり」の記録的な不作と去年、豊作だったために、熊の個体数の増加がその原因だ。

◆ドラえもんに「テレパしい」という道具が登場したことがある。「テレパしい」の「しい」は椎木のこと。「どんぐり」の形をしている「テレパしい」を食べるとテレパシーが操れるようになるのだ。
※「小学五年生」1978年10月号/藤子・F・不二雄大全集7巻

◆のび太は言う。

「口に出さなくても心は通う。僕が何をして欲しいのか、何を望んでいるのか…」
「そんな機械はないかしら」

なまけものののび太が、口を開くのも面倒になり、口をひらかなくても相手に気持ちが通じる道具をドラえもんにねだるのが話の発端だ。

「口きくのも面倒くさけりゃ、もう死んでしまえ」
「君には呆れた。実に呆れた!」

ドラえもんが出した道具が「テレパしい」だ。

◆「テレパしい」を食べ、ついに心に思い浮かべるだけで相手に気持ちが伝わる道具を手に入れたのび太くんは、しずかちゃんに「大好き、可愛い、頭が良くて、やさしくて」という思いを伝える。喜ぶしずかちゃん。しかし、同時に「こうしておだてておけば宿題を教えてもらえる」という気持ちも伝わってしまう。

◆「テレパしい」は、本人の頭に浮かんだことが「すべて」相手に伝わってしまう道具なのだ。しかも、「テレパしい」は自分の感情だけが伝わる。つまり一方通行のテレビのリモコンだ。

◆このような機械相手の「テレパしい」はすでに実現されている。脳波でものを操るというのだ。言葉にだすのが難しい脳性麻痺の患者が、頭に思い浮かべた文字をコンピュータがタイピングしてくれる装置だ。コンピュータを介するが、脳波で感情を出力することは現実に可能なのだ。

◆さて、テレパシーが双方向だとすると「自分の心を出力」ではなく、もう一方の「相手の心を受け取る」能力についての話が、「テレパしい」の大人バージョンで発表されていた。
そちらは明日の輪橋山徒然話で…。

※SF異色短編「テレパ椎(しい)」1980

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