「視座」とは、物事を眺め、把握する立場のことだ。「視座」は、その人の人生そのものを変えてしまう。

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輪橋山徒然話 2023/10/31「視座」

◆さて、「視座」とは、「物事を眺め、それを把握するときの立場」のことだ。この「視座」は、その人の人生そのものを変えてしまう。それ教える「オアシスの老人」という寓話がある。

「オアシスの老人」

二つの大きな町に挟まれたオアシスに、一人の老人が座っていた。

通りかかった男が老人に尋ねた。「これから隣の町に行くのですが、この先の町はどんな町ですか?」。老人はこれに答えずに聞いた。「今までいた町は、お前にとってどんな町だった?」

男はしかめっ面をして言う。「たちの悪い人間が多くて、汚い町ですよ。だから、隣の町にいってみようと思ったんです。」老人はこう答えた。「お前がそう思っているなら。隣の町も、たちの悪い人間が多い、汚い町だろうよ」

しばらくすると、さっきの男が来たのと同じ町から、別の男がやってきた。その男はさっきの男と同じように老人に尋ねた。「これから隣の町に行くのですが、この先の町はどんな町ですか?」。老人はこれに答えずに聞いた。「今までいた町は、お前にとってどんな町だった?」

男はにこやかに答えた。「親切な人が多くて、きれいな町です。」。老人はこれを聞いてこう言った。「なるほど、お前がそう思うなら、隣の町も親切な人が多い、きれいな町だよ」

※ 『座右の寓話』(戸田智弘著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

◆同じ町に向かう二人の若者に「前に住んでいた町の印象」を問う。片方は「汚い町・悪い人間」と答えた。もう片方は、それとは逆で「きれいな町・親切な人」と答える。老人は、二人に新しい町は「今までの町」と同じだと答える。

◆つまり、「視座」が低く、額に皺をよせ、ネガティブな視座で生活するものには、ネガティブな人や出来事が集まり、その反対に、「視座」が高く、笑顔で生活するものには、ポジティブな人や出来事が集まるということをオアシスの老人は予言したのだ。つまり、「視座」を高くせよと教えているのだ。

◆「視座」を高くするにはどうあればよいだろうか。

◆そもそも、この世の中はよいことばかりではない。むしろ「苦」ばかりだ。その中で高い視座を保つには、多様な視点や価値観を持つ人間になることだ。例えば、人間は苦しくなると、なぜ自分ばかりと考えたり、こうこれをやるしかないと思ったり、どうしようもないと諦めたりする。しかし、下ばかり向かず、いろいろな考え方や見方ができれば、自ずから道は開けることもあろう。つまり、多様な視点や価値観が、視座を高め、人を自由にするのだ。

◆それでは、多様な視点や価値観はどうやって身につくのであろうか。

◆多様な視点や価値観を身につけるためには、積極的に新しい経験をすることと、常に学びの姿勢を持つことだ。例えば異なる文化や背景を持つ人々との交流や読書が鍵になるだろう。つまり、勉強だ。

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