お墓には何やら字の書いた板が立っていますね。あれは、いったい何でしょう。

塔婆とは仏教
塔婆とは

卒塔婆は仏さまのお体です

◆お墓には何やら字の書いた板が立っていますね。あれは、いったい何でしょう。そして、どんな意味があるのでしょうか。

◆あの板は、塔婆(とうば)。正しくは卒塔婆(そとうば)といいます。もともとは、サンスクリット語(インドの言葉)で「ストゥーパ」です。この「ストゥーパ」は、インドの土饅頭型のお墓のこといいます。また、お釈迦様の骨を納めるために建てられた「仏舎利」や遺品を納めた「供養塔」のことも、同じく「ストゥーパ」いいます。

◆インドから中国に仏教渡った時に、「ストゥーパ」は卒塔婆と漢訳されました。わが日本では、三重塔や五重塔などの建物がそれにあたります。

◆仏教では大きな塔を建てることは、大きな功徳があるとされていました。

◆やがて、庶民でも作れる小さい墓石が普及し始め、卒塔婆・塔婆は用意や持ち運びが簡単な木の板にするという現在の仏教式が定着しました。

◆板の塔婆は、上の周りの方がいろいろな形に刻みこまれていますね。上から宝珠、半円、三角、円、四角の五つの形が合成されたもので、五輪といいます。五輪は、この宇宙を構成する五つの要素を表しています。この5つの要素を五大といい、空・風・火・水・地です。

◆えっなんのこと?

◆そうですねぇ。

◆この五輪は「仏さまのからだ」をあらわすと考えていただければいいと思います。つまり、五大、空・風・火・水・地の中どこにでも「仏さまの心」が円(まどか)に具わっているということです。

◆ですから、卒塔婆・塔婆を建てて供養することは、仏さまへのご供養になります。そして、それはそりまま、亡くなられた方へ回向となります。

◆板塔婆は小さいですが、立派な五重塔を建てるのにも等しい、大変意味のあることなのです#輪橋山徒然話
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