人は二度死ぬという。一度目は肉体が、もう一度は忘れ去られたとき。

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輪橋山徒然話 2024/6/11 「未来へ届ける、時を超える手紙」

◆未来の誰かに手紙を届ける方法などあるのだろうか。

◆例えば誕生日のカードは期日指定で相手に届けることができる。それは、差し出し日の3日後から起算して10日以内の日だ。例えば今日6月11日に差し出したら、6月14日から6月21日までの指定が可能だ。「配達日指定郵便」というそうだ。

◆それでは、もっと未来の誰かに宛てた手紙を出すことは可能なのだろうか。調べてみた。可能らしい。

◆「公益財団法人 日本郵便協会」で取り扱う「未来へ届ける、時を超える手紙」というキャッチの「タイムカプセル郵便」というサービスがある。

◆このサービスは数年後(最大10年後まで)の自分・大切な人に手紙を書き、未来の指定する日に、指定する場所に届くよう、手紙を管理・差し出すサービスだ。手紙は「日本郵趣協会」に保管され、指定日に合わせ、差し出される。配達は、日本郵便株式会社が行う。

◆さて、このサービスを利用したであろう「手紙」を見つけた。

◆「今 病床にある妻」から「5年後の夫」に宛てた手紙だ。

《略》

「一つだけお願いがあります」。

どうか私のことを忘れないで。
どんなに幸せになっても、一年に何回かでいいから思い出して。

私はもうお父さんもお母さんもいないから、
あなたが忘れたらもうこの世界に私はいなくなっちゃう。
それだけが怖いんだ。

何回かというのはね、(一年に何回かでいいからの何回)

付き合い始めた日、幕張のレストランに海。

一緒に行った夏の北海道、
あの時くれたネックレスはずっと今でもつけてるよ。

《略》

あなたが思い出してくれるとき、
きっと私はその瞬間だけこの世界に生き返れるんだ。

◆#人は二度死ぬ という。一度目は肉体が、もう一度は忘れ去られたとき。二度目の死の意味と怖さと、あなたの中で生き続けたいという願いがひしひしと伝わる手紙だ。

「あなたが忘れたらもうこの世界に私はいなくなっちゃう。」
「あなたが思い出してくれるとき、きっと私はその瞬間だけこの世界に生き返れるんだ。」

◆あなたを待つ亡き人がつながりを確かめる、供養の「こころ」と「意味」はここにあると思った。5年後に届いた手紙はどんなにか嬉しかったことだろう。

※ 「バカトハサミハツカイヨウ」(https://nomucom.com/泣ける話/【泣ける話まとめ】

※ 配達日指定郵便は25gまでの定形郵便物なら、定形郵便物料金84円と配達日指定料金(平日+32円、日曜休日+210円)を払えば、日本全国どこへでも指定した日に手紙が届く。

※ 「タイムカプセル郵便」は6ヵ月先から10年先までの範囲で利用でき、6ヶ月から一年は1000円。6年までで1500円、10年後の配達指定でも2000円の料金だそうだ。

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