寂聴さんも村上選手もエジソンも「失敗するのは当たり前」と開き直っていたはずだ。もちろん大谷選手も。

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失敗と「自己奉仕バイアス」

はじめに 

◆瀬戸内寂聴さんは、「失敗」について次のようにお説きになっている。

寂聴さん

◆ときには選択を誤ることや後悔することもあります。そういう後悔を繰り返しながら自分の知恵は進み、失敗の経験によって人間は磨かれていくのです。

◆このように、「失敗は成功のもと」とは大事な考え方である。なぜならば、失敗は、その原因を改善すれば、むしろ成功への契機となる。しかも、同じ失敗を確実に減らしていくことになるのだ。

◆よくよくわかっていても、人間は失敗に強いとはいえないし、歓迎しないものだ。

村上様とエジソン

◆去年あれだけ打ちまくった若き令和の三冠王村上選手でさえ、三振が続く。また三振。そのたびに「メンタル」が削られていく様子がよくわかった。かのイチロー選手でさえそうだったことが何度も、何度も放映された。しかし、彼らは凡打と三振の山の上に、シーソーゲームの決着をつける貴重な一本を打ち、結果をだした。

      ※村上選手のWBC動画

◆まさに、エジソンの次の言葉の通りだった。

『失敗すればするほど、我々は成功に近づいている』。

『人生における失敗者の多くは、諦めた時にどれだけ成功に近づいていたかに、気づかなかった人たちである』。

失敗と脳の関係

◆さて、明日から新しい年度である。仕事も新しくなる人もいるだろう。学校もそうだろう。はじめからうまくいく人などいないし、当然失敗がついてまわる。私がいた教育現場は、不思議なことに、学校ごとにローカルルールが多数存在して、思わぬところでつまずいたりした。「失敗するのは当たり前と開き直っていればよいのだ」と思えるようになったのは、随分してからである。

◆ところがこの「失敗」を次につなげるといいながら、実際は失敗を嫌うのが人間の性(さが)である。失敗を素直に認めることが苦手なのである。それは「脳」のせいだ。

自分では気づかないココロの盲点

◆「自分では気づかないココロの盲点 池谷裕二著」(本当の自分を知る練習問題50問)に次のような練習問題がある。

ココロのゲリラ豪雨

突然に雨が降り出しました。職場の傘立てを見たら、なんといつもの私のビニール傘がありません この時どちらを推測する人が多いでしょうか。

① 誰かが持って行ったのかな。

② どこかに置き忘れたのかな。

答えはもちろん、①。誰かが持って行ったのかなと考える人が多いそうだ。

◆①と考える理由は、原因が自分ではなくて他人にあると考えた方が「ストレス」が少なく済むからだ。だから、置き忘れたと感じるより先に盗まれたと直感する人が多いのだ。

「自己奉仕バイアス」

◆「自己奉仕バイアス」と名付けられている。このバイアスは、成功を自分の手柄だと思い、失敗を他人のせいだ、不可抗力だったと解釈する。自尊心を傷つける「失敗」は素直に受け入れたくないのが人間の脳の性なのだ。

◆性とは、常に自尊心を保つために、「知らぬまに」心地よい理由を操作するということなのだ。問題なのはこの「知らぬまに」にというところなのである。いつのまにか「不可抗力」になり、自分に原因はないと脳が勝手に書き換えてしまえば、次へのステップに何もつながらないことになる。

波のように繰り返す成功と失敗

◆以前、成功と失敗は半々ずつ訪れると聞いたことがある。波のように繰り返す。そして、その失敗と成功は大きさがあるとも聞いた。大成功・大失敗・小成功・小失敗。小失敗に学び、大失敗につなげない。小成功を積み上げて、大成功を待つ。これが大事なのだと。

◆しかし、失敗を認めないで、なんの検証もしなければ、その失敗は何度も繰り返す。やがて、大失敗につながっていく。小失敗は大失敗からのメッセージであり、小成功は大成功からのメッセージなのだということを忘れてはならない。

◆寂聴さんが説くように、失敗の経験によって人間は磨かれていく。だから、とにかく失敗したからといってくじけず、時には、人生すごろくのように俯瞰し、脳にごまかされないよう対処することが将来の成長につながるのだ

今日も深呼吸と合掌とオンニコニコと一筆付箋写経

深呼吸で「心のデトックス」。一度息を全て「大地に」吐き出します。次に胸を広げて鼻から息をたっぷり入れます。最後は「吐く息は細く長く」です。呼吸をコントロールし、呼吸に集中。自分の心にアプローチ。

「自分の根っこ」に感謝。ここに自分があること。お父様、お母様。あなたの隣にいる人とそのご縁。これから出会う新しいご縁。全てに合掌しましょう。

◆いつもニコニコ怒りません。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」は、自分もまわりも明るく・仲良く・イキイキと導くおまじない。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」といつでも清々しく保つための術「付箋写経」の輪橋山徒然話でした。

 

 

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