感情労働は肉体労働や頭脳労働と並び、第3の労働のあり方として 近年注目を集めている言葉だ。

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2023/11/16「感情労働」

◆感情労働という言葉を耳にした。肉体労働や頭脳労働と並び、第3の労働のあり方として 近年注目を集めている言葉だ。

◆その内容は、感情の表現やコントロールによって価値提供を行う仕事のことを言う。1983年にアメリカの社会学者であるアーリー・ラッセル・ホックシールド氏によって提唱された新しい概念だ。

◆自身の体を使って対価を得る「肉体労働」や、知能を使って対価を得る「頭脳労働」と対比される。

◆「頭脳労働」と混在していたカテゴリーだが、サービス業の普及やAIにより、感情面への負荷がかかる「感情労働」と「頭脳労働」を区別して考えることになったそうだ。

◆例えば、学校の教員はこれに該当するという。職責柄「頭脳労働」と教員本人も勘違いしてしまいそうだが、現在の状況を鑑みれば、明らかに「感情労働」なのである。これを見誤り先生自身が価値観を見直さないと、一般的な常識との乖離は広がるばかりだ。知らぬ間に仕事観も大きく変わっていたのである。

◆「AIが仕事を奪う」と言われて久しいがチャットGTPの普及でとうとう頭脳労働に関しても、機械への代替が始まった。弁護士も公認会計士もそうだ。しかし、「感情労働」は代替できないだろう。なぜなら感情はその人に主体があり、変化し続けているものだからだというが、しかしながら、この解釈も危うい気がする。

◆「感情労働」で代表されるのが「笑顔」なのだが、マニュアル通りの「笑顔」による接待は非常なストレスを生むという報告がある。つまり、「笑顔」は重労働なのだというのだ。

◆アメリカと日本とフランス人のサービス業に携わる人のストレス度合いを調べたそうだ。その結果日米のサービス業に従事する人とフランス人では、ストレスの度合いが違ったそうだ。日米のストレスの度合いが圧倒的に高いのだ。

◆その理由は簡単なことだった。フランス人は「笑顔のルール」がないのだ。フランスには、日米と違いサービス業には「仕事中に笑わなければならない」というマニュアルはないのだ。

◆つまり、無理な感情労働は成立せずに、ストレスも低い。笑いたい時には笑う。つまり、フランス人の笑顔は本人の度量なのだ。労働ではないのだ。自分を周りに合わせて、切り売りしていないということだ。

◆最後に、若い先生が「らしさに染まらず、らしくいて。」と自らと子どもたちを鼓舞する、エールを見つけた。

スプレーで固くまとめた髪。
シワのないスーツ。
少し高めのヒール。
これが私の戦闘服。
教師になって三年目。
セクハラ パワハラ当たり前。
弱くいるな 染まっちゃう。
「女らしくない。」と聞こえたら、
にっこりスマイル向けてやる。
「女だから仕方ない。」そんな言葉に負けんな私。
見栄とハッタリ上等じゃ!
私の願いは一つだけ。
唯一の希望の君達へ。
らしさに染まらず、らしくいて。

第9回(2023年度) #はがきの名文コンクール 藤田あおい先生 (神奈川県)

無理な笑顔がそれがストレスとなるような「感情労働」が、若さという「らしさ」をどんどん失わせるのかもしれない。
はがきの名文コンクール実行委員会
https://www.hagaki-meibun.or.jp
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