相手の気分を害することなく意見を伝えることは難しい。「でも」などと返されるとなおさらだ。

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「Yes,」の相槌と共感力の方言

◆相手の気分を害することなく自分の意見を伝えることは難しい。相手に「でも」などと返されると言わなければよかったと思うことも多い。皆さまはそんなことはないだろうか。

◆反対に自分の「でも」についても心当たりがある。わたしの場合は親しい人、気心の知っている人への「でも」だ。自分でも「偉そうに」と思う。

◆今朝話題にするのは、「Yes, but法」と「方言」いう術である。

◆平たく言うと「Yes, but」法は、まず、はじめに相手の意見を肯定し、これが「Yes,( そうですね)」。その後に否定「but(しかし)」の意見を述べることで、相手を不快な気持ちにさせることなく自分の意見を伝える話法だ。

◆実際場面ではここまで印象が変化する。

共感を示さずに”But”を使って直接的に異なる意見を述べる妻と夫の会話例

夫:「新しい車を買う時期だと思う。」
妻:「でも、今の車はまだ十分機能しているし、
新しい車を買う必要はないわ。」

共感。その後で”But”を使って柔らかくに異なる意見を述べる妻と夫の会話例

夫:「新しい車を買う時期かもしれないね。」
妻:「そうだね。新車は魅力的だよね。
でも、今の車もまだ十分に機能しているし、
少しでも節約しようという話だったよね。」

◆どうだろう。つまり、「Yes,( そうですね)・そうだね」は相手の意見にいったん同意をしてワンクッションはさむ役割だ。それから、自分の意見を伝えるのだ。たとえ、相手の意見を否定していたとしても柔らかい印象になる。

◆「Yes,( そうですね)」は人工知能開発者の黒川伊保子さんのいう「相手の感情に共感する」ということだ。共感とは「相手の感情に共感すること。怒っているときには、いっしょに怒る、悲しい時には、一緒に悲しい感情に浸る」ということだ。

◆さて、「あなたに共感してますよ」という「Yes,」を伝えることは大事なのだが、「Yes」のようにしっくりする言葉はなかなかない。何度も繰り返す「そうですね」は嘘くさい。

◆ここで頭に浮かんだのは方言・お国訛りだ。

◆今年の朝の連続テレビ小説は五島列島が主人公の母のふるさとだ。そこに住む高畑淳子さん演ずるおばあさんが、相手に対してまず「およう」と答えた。この「およう」は「Yes,」と同じだった。そしてね相手に「共感してますよ・わかりまいよ」という気持ちを伝える役目を果たしていた。

◆そうか、私のところでは「んだの」だ。相槌をうまくうち、共感を伝えることばはふるさとのことばにあるのかもしれない。次のようになる。

夫:新しい車を買う時期だのー。
妻:「んだ」のー。新車はいい「のー」
んだども、今の車もまだ十分に動ぐし「No」ー…

あれ、「Yes,」が「のー」「No」になっている。

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