「目前心後 背中」
輪橋山徒然話。「男は背中で語るというけれど…」の背中の話だ。
「あなたから一番遠いところ」にあるもの
なぞなぞである。
Q まるい地球で、「あなたから一番遠いところ」にあるものは何か?
ヒント 地球は一周すると4万キロである。一番遠くは4万キロ彼方にあると考えてみる。
◆さあ、鳥になって「4万キロ」地球一周してみよう。
日本海を超えて、中国大陸…。
さて、ゴールにあるのはなんだろう。
「えっ」と思うあなた。そう、答えは「あなたの背中」。
「背中」は一番近くで一番遠い存在なのだ。
ココ・シャネルの言葉
◆「体の動きは背中にいちばんよく現れる。すべての動作は背中からスタートするのよ」
20世紀を代表するファッションデザイナーのひとりで、ファッションブランド「シャネル」の創業者であるココ・シャネルの言葉だ。「表」から見えない「内面」の美しさと同じように、「正面」からは見えない「背中」が大切だということだ。
ココ・シャネル映画『ココ・シャネル 時代と闘った女』予告編
「背中は語る」
◆「顔」の表情は取り繕える。困ったことに、「背中」は違う。普段気にも留めていない「背中」であるが、「背中は語る」のである。テレビドラマで「大丈夫私に任せなさい」と大見えを切っても、そのあと映る背中がそうは言っていない演出がよくあるように、「顔」と「背中」が、二つの仮面で、それぞれ違う場合さえあるのだ。
◆気がついてみると「背中」とは厄介なものだ。なぜなら、自分の「背中」は自分以外の人に常に晒されているからだ。さて、自分の「背中」、どうやって管理したらいいだろう。
「花鏡」の「目前心後」
◆能の大成者・世阿弥はその奥義書「花鏡」に「目前心後」という言葉がある。舞の奥義の一つである。そこに、「背中」の「取り扱い」があった。私たちにとって大事な「術」となる中身だ。
目前心後
『まず、自分の目で前を見る。』
『次に、自分の心を背中の後に置いてみる。』
『その心が見て「美しい」と思う背中を作ってみる。』
『人に見られていい「背中」ができる。』
◆そして、能でも坐禅でも武道においても、『人に見られていい「背中」とは「腰骨(こしぼね)」を立てる』ことだ。「立腰」という。このとき「背中」は、ぴしっと伸びているはずだ。背中が伸びると主体的な考えや持続力が増すそうだ。
まとめ
◆今日のまとめも、心を調えるには、まず体を調えよ。全てを語ってしまう「背中」に目を向けよ。「立腰」を心がけよ。
今日も深呼吸と合掌とオンニコニコで
◆深呼吸で「心のデトックス」。一度息を全て「大地に」吐き出します。次に胸を広げて鼻から息をたっぷり入れます。最後は「吐く息は細く長く」です。呼吸をコントロールし、呼吸に集中。自分の心にアプローチ。
◆「自分の根っこ」に感謝。ここに自分があること。お父様、お母様。あなたの隣にいる人とそのご縁。これから出会う新しいご縁。全てに合掌しましょう。
◆いつもニコニコ怒りません。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」は、自分もまわりも明るく・仲良く・イキイキと導くおまじない。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」。
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