柔軟心(にゅうなんしん)のすすめ
◆忙しいときほど、凝り固まった心をできるだけ柔らかくして、まわりをゆっくり見渡してみよう。
ちょっと変えたら
◆「柔軟心」を教える相田みつをさんの詩がある
ちょっと変えたら 相田みつを
えらい車の数だなぁ…
これじゃ動きが取れないね
「なんでこんなに混むんかね」
歩橋の上で立ち往生していた車の中で
私は少しイライラして
ハイヤーの運転手にぼやいた
すると運転手が笑顔で答えた
「お客様で車の混む原因の一ツは
自分の車なんですよねえ
こんな時はのんびりと
川の流れでも眺めていて下さいよ」
私は私より若い運転手に見事に一本とられた思いだった
そして車の窓から川下の方を眺めると
遠い浅瀬の中に白鷺が一羽いるのが見えた
白鷺の白い光は深い秋の色だった
偶然乗り合わせたタクシーの
運転手のおかげで心の向きを
ちょっと変えたら
静かに深まる秋の色が見えた
白鷺と道元禅師
◆白鷺(さぎ)は飛び立つ時、まず大きく羽を広げる。二、三度羽ばたき、風があれば風に乗り、水面を滑空する。その姿は実に見事である。ジダバダしない。スゥーと飛んでいく。また、水面に姿を映し、立ち姿も優雅である。そして、魚でも見つければ一瞬で捕らえる技も鋭い。
◆相田みつをさんが見た白鷺は、まさに、道元禅師が詠まれた一句の如くである。
峰の色 渓の響きも みなながら
我が釈迦牟尼仏の 声と姿と
我が釈迦牟尼仏とは
◆渋滞の橋の上でイライラし、前ばかりみていた目線から、横にちょっと目線を移すことで相田みつをさんは「我が釈迦牟尼仏」を感じたのだ。運転手さんの一言で「自分自身」を取り戻したのだ。
◆車の渋滞とはつまりはトラブル。私たちの日々の生活に必ずついてまわるものであるのに、運悪く巻き込まれたと思い、勝手にイライラし、「お客様で車の混む原因の一ツは自分の車なんですよねえ」と言われるまで気がつかないのが、我々の実態なのである。
◆いつの間にか、勝ち負け、損得、効率でしか、物事をみることができなくなっている。つまり、貴方らしくない固定観念や先入観、思い込みに「とらわれ、心が凝り固まっている」状態なのだ。いや、それにすら気がついていない。
目線を転ずる「柔軟心(にゅうなんしん)」
◆相田みつをさんは、目線を転ずることで、すぐそばに「釈迦牟尼仏」がいること教えてくれた。このように、前ばかり見ることに執着せず、物事を柔らかく、しなやかに生きることを「柔軟心(にゅうなんしん)」という。物事を一方向からだけではなく、360度見渡せるような、あるいは俯瞰(ふかん)ともいってよい。
◆柔軟な物の見方を心掛ければ、「物事の受け取り方」も全く変わっていくはずだ。あなたの受け取り方が変わると「周り」も変わる。「柔軟心」は、マイナスをプラスに転じるキッカケ・チャンスにも成り得るのだ。そこが、本来貴方がいるべき場所なのだ。
◆「あなたがあなたであるため」のアイテム・術に加えて欲し
今日も深呼吸と合掌とオンニコニコと一筆付箋写経
◆深呼吸で「心のデトックス」。一度息を全て「大地に」吐き出します。次に胸を広げて鼻から息をたっぷり入れます。最後は「吐く息は細く長く」です。呼吸をコントロールし、呼吸に集中。自分の心にアプローチ。
◆「自分の根っこ」に感謝。ここに自分があること。お父様、お母様。あなたの隣にいる人とそのご縁。これから出会う新しいご縁。全てに合掌しましょう。
◆いつもニコニコ怒りません。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」は、自分もまわりも明るく・仲良く・イキイキと導くおまじない。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」といつでも清々しく保つための術「付箋写経」の輪橋山徒然話でした。
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