「どう死ぬかということを考えたら、いつの間にかどう生きるかについて考えていた…」とは

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輪橋山徒然話 2023/12/5  「象の背中」

◆「どう死ぬかということを考えたら、いつの間にかどう生きるかについて考えていた…」とは一体どういうことだろう。

◆ゾウの一家の物語『象の背中-旅立つ日-』(城井文さん)というショートアニメがある。
(私が見たのは、NHKみんなのうた)この話の原作は産経新聞に連載された『象の背中』。秋元康さんの作品だ。

◆アニメのゾウの家族は、主人公とその妻とまだ小さな二人の子ども。海辺に住んでいる。

◆ある日の早朝、主人公の父親のゾウが目覚めると神さまがたずねてくる。

神さまは彼に知らせる。
「お前の命には終わりが来ると」

どうして僕だけが旅立つのか?

◆しかし、カレンダーのその日に「○」をつける父親のゾウ。そして、まだ眠っている家族に目を向ける。

◆父親のゾウは「残された人生を家族のために使う」と選択する。会社では残業を断り、定時で退社する。いつもより早い帰宅に驚く家族。残された時の中で彼が問いかけるのは「家族がしあわせだったかい」という言葉だ。

◆だから、子どもたちと一緒に風呂に入り、買いものをして、キャッチボールをする…。

もしも僕がいなくなったら
最初の夜だけ泣いてくれ
そして、君と僕が過ごした歳月(とき)を
思い出しながら見送って

※ 私がみたショートムービーは、歌はJULEPS。Chris Hartもある。
http://www.youtube.com/watch?v=GKeFchIOJGE

◆原作が映画化もされていた。

◆妻と2人のしっかり者の子ども、幸せな家族4人。会社での地位も得て、順風満帆に暮らす48歳の中堅不動産会社部長が役所広司さん、その妻は今井美樹さん。彼には恋人もいる。

◆その役所広司さんが末期の肺がんで余命半年だと宣告される。

◆主人公の選択は延命治療ではなく「死ぬまで生きる」こと。大切な人たちに見守られて逝く事だった。そのために、彼は残された時間に会いたい人に直接会って、自分なりの別れを告げようと決意する。

◆大切な人と向き合う旅。妻、恋人、兄、初恋の人、嘘をついた人、裏切った人…そして娘と息子。彼の明暗ある「生」の清算は、苦しく壮絶だ。

◆その中でたどりついたことが「自分に思い残すことがなければ、その分、残されたものも前向きに生きられる」という思いだ。それかが「どう死ぬかということを考えたら、いつの間にかどう生きるかについて考えていた…」の答えだ。

◆それにしても、「最初の夜だけ泣いてくれ」は印象的なフレーズだ。

 

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