2023/11/19「しつけ」と鬼からの電話
もし もし もし もし
何時間 YouTubeを見続けてるんですか
約束の時間とっくにすぎちゃうぞ。
いつまでダラダラと見続けてるんだ
俺は約束を守らないことが大嫌いなんだ
また言うこと聞かないのか。
なんて言うことを聞けないんだ。
今から家行くぞ。
◆実はこれは「鬼から電話」というアプリの音声なのだがご存知だろうか。
◆聞き分けのない幼児に、怒りの形相の赤鬼から電話がかかり、言うことをきけないのはなぜなのかきつく説教してくれるのである。
◆3から5歳らいの子どもに効果抜群で、大抵は鬼に恐れをなして言うことを聞かされるという結果になる。しかし、「しつけ」というより、「脅かし」に近い。
◆忙しい朝。子どもも大人も支度ができず学校の時間が迫っている。まあ、昨夜の就寝時刻が大人と同じ11時過ぎ。そこに問題がある。子どもがグズグスするのは仕方がないと思うのだが…。
◆そんな時に効果抜群のアプリなのだそうだ。
◆一度や二度ならいいだろう。
◆しかし、「怒って怖がらせる」でこちらの言うことを聞かせることは、教育的にはどうなのだろう。鬼だから「怒って怖がらせる」が認められるのであれば、怖い「先生」も「親」でも許されそうだがそうはいかない。脅かして「しつける」ことは違法なのである。難しい世の中なのだ。そもそも、子どもの虐待には報告義務がある。どんな田舎の住宅街でも、近所の子どもが大声で毎日泣いていれば、児童相談所への連絡・通告の義務があるのだ。
◆それよりも「恐怖による支配」は「それをするものへの尊敬」は育まないという大原則がある。フランス革命もナチスも全て結末は同じだ。
◆なぜなら、成長した子どもは鬼が偽物であることに気がつく。圧政に苦しむ民衆と同じだ。そして、「躾」を鬼に任して、子どもの生活暮らしをよいものに変えなかった大人への反感や不信感は、他の面でも増長するだろう。「鬼」が生むのは「鬼」なのだ。
◆「躾」や「子育て」で大事なのは「その行為」がいかに大切であるかについての納得だ。その「なぜ、だめなのか」が抜けてしまっている。この「なぜ」が「鬼がくるから」では不足なのである。そこを手抜きすると「鬼」より怖い子どもが育ってしまうのだ。
◆それにしても、親が子どもの嫌がるものを呼ぶという行為は慎むべきである。「鬼」の使い方は、ナマハゲや獅子舞のテレビを見て「鬼さんに聞いてみようなぁ」「鬼さんどうしておこっているのかなぁ」くらいが使い方でよさそうだ。
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