輪橋山徒然話 「“ing”し続けること」 2023/10/4
◆運命は「自分」で変えるものなのだという。そのためには、まず、「自分が何者かがわかっていなければならない」と瀬戸内寂聴さんは言う。そして、残念なことに現実の社会にあっては「自分」が何者なのかわからないという人が多いという。
◆ここで言う寂聴さんの「自分」とは、「弱点も含めた自分」だ。そこから「眼を背けずにあれ」というメッセージだと私は思う。
◆卒業式のたびに歌ってきた歌がある。
拝啓 この手紙読んでいるあなたは
どこで何をしているのだろう
十五の僕には誰にも話せない
悩みの種があるのです
ありがとう 十五のあなたに
伝えたいことがあるのです。
自分とは何でどこへ向かうべきか
問い続ければ見えてくる
◆アンジェラアキさんの「手紙」だ。
◆アンジェラアキさんは「子ども応援だより 子どもたちの豊かな学を支援する教育団体連絡会」のインタビューで、「問い続ければ見えてくる」そして「あきらめない」ことよりも、“ing”、“~し続ける”ということの方が大切」だと話している。
◆アンジェラさんは、近所の人たちは外国人を見たこともないそんな環境の中で、アメリカ人の母と日本人の父の間に生まれた。なんとなく「自分は人とは違うんだ」という疎外感を持っていたという。そんな彼女を救ったのは音楽であり、ピアノだったという。
◆音楽の道を志すがなかなかうまくはいかなかったそうだ。そんな彼女が見つけた言葉が歌詞にもある、「Keep on believing」だ。
私は18歳で歌手になることを決めてから、10年間デビューできませんでした。よく、「10年もあきらめずに、すごいね」と言われますが、何度も挫折して、音楽自体を投げ出したこともありました。途中でbelieveできなくなっても、時間がたってまたできるようになったら、それは続いているということ。そんな考えが、私にとっての支えでした。もしすぐにデビューできたら、この「Keep on believing」という言葉にたどりつくことはなかったかもしれません。“ing”をつけたのには、たどりついてもその先があるし、たどりつけなくても終わりじゃない、”~し続ける”ことが大切、という想いをこめています
◆「Keep on believing」とは「どんなときも 信じ 歌い続ける」という意味だ。そしてインタビューをこんなメッセージでまとめていた。
勇気づけるような言葉をかけてあげたいと思うけれど、大人になっても苦しいこと、悲しいこと、辛いことはなくならない。 ―略― その痛みや苦しみを振り返った時に、「あの出来事には、こんな意味があったんだ」と思える日が必ず来ます。それに、痛みや苦しみを抱えているのはあなただけじゃないから大丈夫。ひとりじゃないですよ。
◆「弱点も含めた自分」が“ing”し続けることにこそ人生の醍醐味があるのだ。
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