ニホンミツバチのジャイアント・キーリング 生き物に学ぶ
スイミーという話がある 絵本に学ぶ
◆小学校の2年生の国語の教科書にスイミーというお話がある。作者は絵本作家レオ=レオニ。翻訳はあの谷川俊太郎さんだ。
広い 海の どこかに、
小さな魚の きょうだいたちが、楽しく くらして いた。
みんな 赤いのに、1ぴきだけは、からす貝よりも まっくろ。
およぐのは だれよりも はやかった。
名前は スイミー。
◆「スイミー」は知恵の力で大きな魚に立ち向かうのだが、スイミーのように小さいものが、現実に、途轍もない巨大な敵を「知恵」と「勇気」で退治する映像をみた。
「大スズメバチ」VS「ニホンミツバチ」
◆巨大な「大スズメバチ」は「ニホンミツバチ」を捕食する。大きさの比較は、大スズメバチは、体調7.6センチ。大スズメバチの頭とニホンミツバチが同じ大きさである。この関係は、必勝と必敗。当然のように弱肉強食の世界が展開されるはずだった。
◆大スズメバチが、ニホンミツバチの巣に侵入してきた。
◆しかし、心配いらない。ニホンミツバチは、20分ほどで大スズメバチを退治する。ただし刺したり、噛んだりするわけではない。ある方法で始末するのだ。
◆いったいどのような方法で、そして、なぜ、あの凶暴で極悪非道な大スズメバチは死んでしまうのだろうか。
「ニホンミツバチ」の知恵
◆危険を察知したニホンミツバチは、まるで誘い込むように大スズメバチを巣に導く。この後、目を疑う光景が展開される。なんと、あっという間に数百匹のニホンミツバチが、大スズメバチを取り囲むのだ。その塊はやがて小さなボールとなって大スズメバチを完全に包み込む(Ball the homet)。これで勝負アリだ。
◆この時、ニホンミツバチは、自らの体温をなんと35度から48度まで上昇させる。だから、ボールに込められる数百匹の熱エネルギーは相当なものだ。それがスズメバチの中でも最強と恐れられている大スズメバチに向けられるのだ。この熱は大スズメバチにとってもやはり致命的なのである。
◆「ニホンミツバチ」は寒い冬を乗り切るために、羽を動かし巣に熱を送る特技があるそうだ。その特技で「スイミー」の如く仲間と力を合わせて闘うのだ。そして、この熱こそが唯一「大スズメバチ」の弱点なのだ。
◆まさに自然界における世紀のジャイアント・キーリングに「拍手喝采」だ。
⭐︎備考
⭐︎映像は「スズメバチを撃退するニホンミツバチ | ナショジオ」YouTubeで。是非。
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