木村拓哉といえば、『HERO』もいいが、私は『武士の一分』
◆木村拓哉といえば、『HERO』もいいが、私は『武士の一分』(2006年)がいい。藤沢周平作の山田洋次の監督による『たそがれ清兵衛』『隠し剣 鬼の爪』と並ぶ、「時代劇三部作」の完結作だ。舞台となっている海坂藩のモデルは山形県鶴岡市。藤沢周平さんの出身地だ。原作は、盲目剣谺(こだま)返しだ。
山田洋次の監督による『武士の一分』
◆共演は妻加世役の檀れい。敵役の島田藤弥は十代目 坂東三津五郎だ。木村拓哉は優れた剣術を身につけている下級武士、三村新之丞役。城で毒味役として仕えていたが、つぶ貝の毒に当たってしまい失明する。献身的な妻である加世が島田藤弥に騙されたことを知り、復讐を決意するという流れだ。
◆気配を頼りに剣を振るう三村新之丞(木村拓哉)と憎き島田藤弥(坂東三津五郎)。仇の島田藤弥は新陰流の遣い手だ。一瞬の隙を突き新之丞は島田の左腕を切り落とし、『武士の一分』を守る。しかも、新之丞はとどめを刺さずその場を立ち去るのだ。
◆『武士の一分』とは、侍が命をかけて守らなければならない名誉や面目という意味だ。自邸に戻り、島田藤弥は真実を語らず、切腹をして果てる。相手を「みくびって」、失明している相手に負けたことへの島田藤弥の『武士の一分』なのだろうか。
「この味を忘れるわけがない」のラスト
◆そして、「ラスト」がまたいい。妻を離縁したことを悔やむ新之丞。妻の消息は不明だ。そんなある日、料理を口にした新之丞はその味に記憶を揺さぶられる。呼びつけた飯炊き女(加世役の檀れい)に、新之丞は茶碗を差し出し、かつて加世に命じたように湯漬けにするよう所望する…心が熱くなる。「キムタク」が「この味を忘れるわけがない」と告げ、飯炊き女に身をやつした離縁した妻の手をとるのだ。
◆木村拓哉の織田信長が話題になっている。「ぎふ信長まつり」に出演するということで観覧客を1万5000人収容できる立ち見の観覧スペースに申し込みが、市の人口の2倍を超える96万人余りに上ったと報道された。さすが「キムタク」である。
『なぜ時代劇は滅びるのか』
◆さて、テレビで、めったに時代劇がないのは何故だろう。
◆春日太一さんの『なぜ時代劇は滅びるのか』(新潮社)によれば、時代劇が観られなくなった原因を時代劇=〈高齢者向け〉という固定概念が出来上がってしまったことだと指摘している。「マンネリを楽しむこと」の出来る高齢層のみが視聴者として残り続けた、というわけだ。
◆私は「マンネリ」を前面に出さないし、感じさせない「水谷豊の相棒」に学び、時代劇が少し増えて欲しい。鬼滅のなんとかも銀玉もどちらも時代劇だ。ワンピースもいまは「時代劇版」だ。時代考証をちょっと甘くしても、時代劇エンターテイメントが観たいのは私だけか。
今日も深呼吸と合掌とオンニコニコで
◆深呼吸で「心のデトックス」。一度息を全て「大地に」吐き出します。次に胸を広げて鼻から息をたっぷり入れます。最後は「吐く息は細く長く」です。呼吸をコントロールし、呼吸に集中。自分の心にアプローチ。
◆「自分の根っこ」に感謝。ここに自分があること。お父様、お母様。あなたの隣にいる人とそのご縁。これから出会う新しいご縁。全てに合掌しましょう。
◆いつもニコニコ怒りません。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」は、自分もまわりも明るく・仲良く・イキイキと導くおまじない。「オンニコニコハラタテマイゾヤソワカ」。
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