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「しょげたマル」の語の持つ響きがなんともなつかしい。この言葉の選択が、向田邦子さんの真骨頂である。

輪橋山徒然話 2024-7-1. 「しょげる」 ◆向田邦子さんのエッセイに、「字のない葉書」の話がある。向田さんのお父さんは、戦時中、地方に学童疎開して行く小学校一年生の娘さんに対して、自分の宛名が既に書かれたおびただしい数の葉書を持...
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島崎藤村の童話「書籍」と「と、日記には書いておこう 龍角散」について考える

「と、日記には書いておこう 龍角散」 ◆昭和49年にこんなCMがあった。覚えているだろうか。龍角散トローチ280円。マドンナはセーラー服の村地弘美さんだ。                                         ...
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大谷翔平の「心理的な限界」の呪縛を解いた「今日1日憧れるのやめましょう」ついて考える。

憧れるのやめましょう。 ◆「心理的な限界」の呪縛を解いた「今日1日憧れるのやめましょう」ということばについて考える。 「心理的な限界」とは ◆本日も蚤の調教実験で明らかになった「心理的な限界」の続きだ。「心理的な限界」と似たような...
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一度ついたレッテルは剥がれない 例えば、「狂癡愚」は最高の境地を示す漢字なのだ

「狂」「癡」「愚」 ◆取り扱い注意の3文字が今日の主役だ。 白川静先生の「ひいき」3文字とは ◆何か新年にあたりよい言葉はないかと思って探していたら一つのコラムが目に止まった。平成14年1月3日の天声人語だ。「狂」「癡」「愚」を漢...
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「越後屋、お前も姑息なやつじゃのう」これでは、「姑息」の使い方が❌だ

「姑息」と「小癪」 本日は姑息と小癪、似てはいるが全く異なる意味をもつ二つの熟語について考えたい。 「省略する」と「割愛する」は誤用漢字の代表 ◆以前「省略する」と「割愛する」の違いについて書いた。 ◆「省略する」は「簡単にする...
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昔の中学はそこはかとなく学問の薫りがした。国語教師の鉄板ネタは「恋のお話」

教科が好きになる役に立つ?脱線話 ◆今もそうだと思うが、先生がもっと尊敬されていた時代の話である。テレビでは中村雅俊さんの学園ドラマが流行っていた。先生はヒーローだった。そして、中学は学問の薫りがした。 うえの上には何がある ...
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水前寺清子の「ボロは着てても 心の錦 どんな花よりきれいだぜ」について考える 

「ボロは着てても 心の錦」 ◆「どんな花よりきれいだぜ」は忘れ去られた美徳の一つかもしれない。        いっぱんどっこの唄 水前寺清子  チャールズ国王の繕ったお召し物 ◆「立派」とは、すぐれて堂々としていること。完全と言...
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夫の存在そのものがストレスとなり、すでに心身に不調が現れる夫原病

「定年オヤジ改造計画」 ◆今、なぜ、定年オヤジの「自己」改造計画というようなことが取り沙汰されるのだろう。 夫原病が原因らしい ◆「どきり」とする記事がある。 2018/8/13の産経新聞の記事より 「風呂、お茶、飯」...
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「鏡」の役割は、「我・三毒」を戒める教えであり、「整調」であるということ。

「鏡」 ◆私のお寺の観音さまと大日さまの前に「鏡」が置かれている。神仏習合の影響だろうか。昔からの習いであるので、そのまま同じところにずっと置かれたままにしてある。「鏡」は、御身体として祀られている神社もあるそうだから、お寺よりも神社に馴...
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チンパンジーは絶望しない。人間は想像するからこそ絶望し、だからこそ希望を持つ

「チンパンジーvs人間」 チンパンジーと人間の違いは何? ◆「チンパンジーと人間」は、ほとんど同じと聞いてあきれた。そんなはずはないでしょうと。   遺伝子レベルでは? ◆「じゃあ、遺伝子はどれぐらい同じだと思う?」と聞かれ、...
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